今日のキーワード「showboating」(派手なプレー) - 「左右両利きのテニス選手」 | テニス | その他

こんにちは。
テニス英語ニュース「Around the Court」です。

ロジャーズ・カップ本戦3日目は、大荒れの一日になりました。錦織選手、ラオニッチ選手、ゴファン選手などのシード選手6人が敗れ、またノーシードですが強豪デルポトロ選手がカナダ期待の若手シャポバロフ選手に敗れています。

ベスト16が出揃いましたが、うちシード選手は6人だけです。BIG2を除いて、実力が拮抗している現在の男子テニス界をよく表す勝ち上がりになっています。

3回戦の注目カードは、ズベレフvsキリオスです。若手有望選手の2人ですが、今年は明暗が分かれています。今大会に入りキリオス選手に復調の気配が見られ、直接対決(キリオス選手の2戦全勝)の相性も良いので、面白い試合になると期待しています。

ロジャーズ・カップとは全く関係ないのですが、現在SNSの一部テニスファンの間で話題になっている動画があります。

今日はそれを取り上げます。

キム・チョンイ、ITFフューチャーズ (画像：The Phnom Penh Post)

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1.今日のキーワード
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【showboating    派手なプレー】

今日のキーワードは「showboating」です。
名詞「showboat」は、元々19世紀アメリカ西部開拓時代、ミシシッピ川やオハイオ川を航行していた移動式劇場のことを指します。
動詞「showboat」は「派手なことをする」、「目立ったことをする」という意味を持っています。
「showboating」はそれが名詞化したもので、「派手な振る舞い」、「スタンドプレー」などの意味になります。
スポーツに限らず、「派手な行動をする人」や「目立ちたがり屋」のことを「showboat」や「showboater」と言います。
本文では、キム・チョンイ選手が「showboating」という見方に臆することなく、左右両方でプレーしていると伝えています。

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2.ボキャブラリー
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・Le Buzz ： SNSで話題になっているスポーツ情報を発信するサイト。EuroSportが管理・運営。
・soft spot ： お気に入り、愛着。
・Santi Cazorla ： サンティ・カソルラ。スペイン国籍。サッカー選手。利き足は両足。プレミアリーグ・アーセナル所属
・Ronnie O’Sullivan ： ロニー・オサリバン。イギリス国籍。スヌーカー選手。利き腕は両腕。
・Kim Cheong-eui ： キム・チョンイ。韓国国籍。27歳。両利き、バックハンドなし。ツアー優勝なし。現在430位 (最高296位)。ATPツアー：戦績なし、ATPチャレンジャー：10勝16敗、ITFフューチャーズ：184勝133敗。
・ATP Challenger ： ATPチャレンジャー。ATPツアーの下部大会。ATP250グレードの下位に位置付けられる。賞金規模5万ドルから15万ドルの大会まであり、賞金規模に応じて優勝者は80ポイントから125ポイントのランキングポイントが獲得できる。

上記フレーズに関する知識があると、原文をより深く理解できます。

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3.原文
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【Player serves left and right-handed… is pretty good!】

Now Le Buzz has a real soft spot for sportspeople who are equally good with both feet and/or hands.

Examples of this include Santi Cazorla and Ronnie O’Sullivan, two wonderfully elegant sportspeople to watch when they are in full flow.

Kim Cheong-eui isn’t the biggest name in tennis but as this clip shows he’s not afraid of showboating.

During an ATP Challenger match he served using both his left and right hand!

Not something you see every day.



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4.日本語訳
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【左右両方でサーブを打つテニス選手、結構上手い！】

「Le Buzz」は、両方の手足を同じように使いこなせるアスリートが好きだ。

そのようなアスリートには、サンティ・カソルラやロニー・オサリバンのような選手がいる。彼ら2人は絶好調のとき、驚くほど優雅なプレーをする注目のアスリートだ。

キム・チョンイの名前は、テニス界でそれほど知られていない。だがこの動画でわかるように、彼は派手なプレーという見方に臆することがない。

ATPチャレンジャーの大会期間中、彼は両方の手でサーブを打っている。

いつでも見られる代物ではない。


(Translated by tennisshiro)

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5.関連動画
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Roger Federer Cincinatti 2015 Practice 2 Left-Handed


(動画：Mobbsy)

Rafael Nadal US Open 2015 Practice Right-Handed


(動画：Mobbsy)

Novak Djokovic Indian Wells 2016 Practice Left-Handed


(動画：Mobbsy)

座りながらでも基礎の練習ができる！！！ (西岡良仁)


(動画：yoshi'sチャンネル)

試合では、両方の手を使い分ける選手をほぼ見ることはありません。
ですが、左右の体のバランスが崩れないように、利き手とは逆で練習する選手も多いようです。
十字靭帯断裂の大ケガからの復帰を目指す西岡選手も、イスに座って練習していたとき、右手の練習もしています。
みんな、利き手とは逆の手でも、超上手いです。

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6.その他のニュース
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7.編集後記
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今日は両方の手を使い分けるキム・チョンイ選手の話題を取り上げました。

ちなみにキム選手は現在、中国山東省済南市で開催されているチャレンジャー大会に参加し、2回戦で敗退しています。

今までの実績についても簡単に触れておくと、キャリアハイ296位でツアー大会への出場経験はありません。主戦場はATPチャレンジャーの下部大会に当たるITFフューチャーズになります。

フューチャーズでは317戦して.580の勝率を残しています。チャレンジャーやツアーに上がって行こうと思ったら、フューチャーズでは常に上位進出が求められます。たぶん6割を切る勝率では厳しいと思われます。

キム選手のことはよく知らないのですが、両利きに変えたのは最近のことだと思われます。登録情報を調べたのですが、「右利き・両手バックハンド」になっています。また昨年4月頃の動画を見ると、右だけでプレーをしています。

キム選手は年齢も27歳ですし、残りのキャリアも長くないはずです。普通の右利きではフューチャーズに埋もれたままキャリアを終える可能性もあるので、思い切って両利きという変則的なプレースタイルを試したのではないかと考えられます。

その効果のおかげかどうかは分かりませんが、今年の勝率は.720に上がっています。もう少し頑張ってチャレンジャーを勝ち抜き、ツアー大会に出て来ると話題としては面白い、と個人的には思っています。



(了)


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